Vol.5

コストダウンと生産能率アップ

取材協力
ダイキン・ザウアーダンフォス株式会社

清水 芙有子

タンガロイ営業担当

清水 芙有子Fuko Shimizu

出身
奈良県
社歴
新卒入社 14年目
趣味など
旅行。今までで一番よかった旅行先はキューバ。町全体が活気にあふれ、海もとても綺麗だった。

インサートの見直しで、コストダウンと生産能率アップを目指す

2019年夏。

ベタベタとまとわりついてくるシャツ。
夏特有の不快感を覚えつつ、ダイキン・ザウアーダンフォス株式会社に向かう。

ダイキンといえばエアコンのイメージがあるが、訪問させていただいている工場は建設機械や工作機械に使用される油圧機器を製作している工場である。

前任者からの引継ぎ以降、毎週のように訪問させていただいているが、少し緊張感もある。今日は提案の日だからだ。

‐遡ること1週間。

主に油圧機器の加工をされているダイキン・ザウアーダンフォス株式会社の生産ラインの中で、

担当者イメージ
担当者

「使用量の多いインサートの見直しがしたい」

と、工具選定の話をいただいた。
もちろん狙いは、コストダウンと生産能率アップ。

そこで、まずは改善対象のインサート の形に着目した。 片面仕様の三角形状だった。

清水
清水

「多コーナかつ両面使いで、コーナ単価を20%ほど下げられると試算できたこと、仕上げ面が良好かつ新コーティングで寿命延長が見込めることから、DoForceTri(TNMU120708PERMJT1215)を選択することにした。」

とはいえ、現状の片面仕様のインサートに対して、両面仕様のインサートの提案だ。
抵抗が大きくなってしまうのではないか、自問自答を重ねる。

もちろん製品のプロダクトマネージャーにも意見を聞いた。
当たり前の話だが、彼らほど製品のメリットデメリットを熟知している人はいない。
私は営業として、困りごとに対して最も効果の高い製品の選択をする。
彼らにはその選択の精度をあげてもらう。餅は餅屋、だ。

最終的に、大きなすくい角がついているインサート仕様で曲線切れ刃にもなっているため、きっとうまくいくだろうと考えた。

話は少しそれるが、私が営業活動をするうえで、大切にしていることは2つ。
量と質。それから餅は餅屋、だ。
お客様に何か困ったことがあった時。一番に話してもらえる相手になりたい。
そのために、出来るだけ多くの時間を共有し、ちょっとした変化や困りごとへの感度をあげておきたい。その意味で量。

同時にもちろん質も大事だ。提案がどのくらい良い質なのか。短い時間で、わかりやすく伝えるために、具体的な数字を盛り込んだ資料で、メリットの見える化をしている。

‐1か月後。想像以上のテスト結果が出た。

従来製品の35%のコストダウンを達成。加工面品位も維持。

今回の改善ポイント

  1. 同条件での加工で寿命20%アップ達成

    • コーナ単価が現状より20%ダウン&寿命20%アップ。
    • 結果的に従来製品の35%のコストダウンを達成。
  2. 加工面も従来品同等の評価

    • 片面仕様から両面仕様に変えたにも関わらず、加工面品位は維持できた。

火の弾プロモーション(インサートを50個購入いただくと本体をプレゼント)の対象製品であったことも追い風となり、即採用いただいた。

コロナ渦の今は、感染防止対策を万全にして、お客様の元に向かっている。

一番の相談相手でいられるよう、精進していきたい。

今回ご紹介した製品はこちら

DoForce-Tri製品イメージ
Milling
肩削り加工

DoForce-Tri(ドゥー・フォース・トライ)

三角形両面仕様インサートを採用した高精度直角肩加工用カッタ

好評発売中の Tung-Tri シリーズをベースに両面インサートを開発し、さらに経済性を向上

製品詳細はこちら

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