株式会社タンガロイ(社長:木下聡、本社:福島県いわき市好間工業団地11-1)は、ヘッド交換式エンドミル『TungMeister』に、加工安定性を高める高剛性シャンクと干渉回避に優れたテーパネックシャンクを新たに追加し、2025年6月30日より全国で発売を開始します。

加工課題やマーケットの状況
自動車や建機、一般機械、発電機部品、金型といった幅広い分野では、量産加工において高い加工能率が求められています。しかし、従来のソリッドエンドミルやヘッド交換式エンドミルでは、必要な突き出し長さに対して十分な剛性が確保できず、加工条件を下げざるを得ないケースが多くありました。このため、工具剛性の確保と、それによる高能率加工の実現が重要な課題となっています。
製品概要
高能率ヘッド交換式エンドミル
TungMeisterは、ヘッド交換式の高能率エンドミルシリーズです。13,000通り以上の組合せが可能で、幅広い加工に対応。工具交換が簡単で、作業効率と生産性の向上に貢献します。
製品の特長と便益
特長1:高剛性シャンクによる加工安定性の向上
・シャンク径を大径化することで、工具全体の剛性を大幅に強化
・突き出し長さを自由に調整可能なため、加工条件に応じた最適な設定が可能
・剛性向上によりびびりを抑制し、高能率かつ高精度な加工を実現
特長2:テーパネックシャンクによる干渉回避と剛性確保の両立
・首下をテーパ状に設計することで、ワークや治具との干渉を回避
・細部加工や深部加工時にも高い剛性を維持し、加工精度を確保
・複雑形状部の加工にも対応し、工具選定の自由度が向上
特長3:ヘッド交換式構造による段取り時間の短縮
・切れ刃部分とシャンクを分離した構造により、ヘッドのみの交換が可能
・突き出し長さを維持したまま交換でき、再調整の手間を削減
・機械停止時間の短縮により、生産性の向上とコスト削減に貢献
成功事例
加工能率の改善
VEHヘッドの優れた防振設計と高剛性φ25シャンクにより、広い切削幅(ae)を可能にし、パス回数を減らしてサイクルタイムを改善します。
産業 | 自動車 |
加工部品 | ラック |
ISOコード | |
被削材 | SCM440/42CrMo4 |
工作機械 | 中型縦型マシニングセンタ(#40、HSK63) |
加工分類 | 転削加工 |
加工形態 | 肩削り加工 |
製品名 | TungMeister |
TSR No. | 5108M |

工具寿命と安定性の向上
TungMeisterの耐溶着性と耐欠損性を向上させたAH715材種は、溶着による欠損を抑制しました。 その結果、工具寿命は他社製品よりも2.7倍向上し、優れた工具寿命安定性を実現した。
産業 | 自動車 |
加工部品 | タービンハウジング |
ISOコード | |
被削材 | WNR 1.4826 |
工作機械 | 大型縦型マシニングセンタ(#50、HSK100) |
加工分類 | 転削加工 |
加工形態 | スポットドリル |
製品名 | TungMeister |
TSR No. | 1571M |
