これは、タンガロイの営業担当がお客様とともに歩んだ成功への道である。
インサートの変更で、加工時間20%低減
取材協力
株式会社オカムラ
タンガロイ営業担当
小石 勇希Yuuki Koishi
- 出身
- 東京都
- 社歴
- 2015年入社 前職では外資系企業にて装置部品の営業活動を行っていた
- 趣味など
- ゴルフ 今年は100切りを安定させる!
全工程のコンサルティングを任される
それまで担当をしていた営業の異動に伴い、株式会社オカムラの担当を任されたのは2019年春のことだった。
株式会社オカムラは、「人を想い、場を創る。」をコンセプトに、オフィス環境を向上させる製品やサービスの提供が有名だが、私の担当になった追浜工場では主に産業車両向けトランスミッション部品の製造を行っている。
引継ぎ後しばらくは顔を覚えてもらうつもりで、週1回程度販売店の橋本商工吉岡様と共に訪問をしていた。徐々に案件をいただける機会が増えてきたときに、担当の原様から声をかけられた。
「とある加工部品の全工程のコンサルティングをしてほしい」
株式会社オカムラは量産加工を行っていることもあり、ざっと見回した限り局所的な改善はやりつくされているように感じた。担当の原様も同様の考えを持っていたようで、もっとワイドな目線で全工程をチェックして欲しいとの依頼であった。
自分の強みを意識した+α提案
2019年の夏。
半日かけて現場の担当者である関根様と共に全工程の洗い出しを行った。
その後、加工内容やツール番号、使用工具や加工条件等を工程別にまとめ、別シートに改善案を提示した。
この2つの資料があれば改善提案自体はできるのだが、さらにもう一つ、工程図も合わせて提出することにした。これは図面に細かな条件やポイントを書き込み、工程ごとに色分けをしてわかりやすく仕上げたものだった。文字だけで情報を伝えるよりも、図面の中に集約することでよりイメージがわきやすく、さらに誰が見ても同様の理解ができる資料になるのではないかと思ったからだ。
実はこれは私の仕事をするうえでのポリシーにも通じる。自分の強みを意識した行動をとることである。昔から、情報の整理整頓や見やすい資料を作るのが得意な方で、学生時代のノートを見返しても、結構きれいなのだ。
結果的にこの資料が後押しとなり、提案内容は採用となった。
肝心の改善内容は、一部のインサートを高経済性旋削加工用工具『ISO-EcoTurn(ISOエコ・ターン)』シリーズに変更することである。
『ISO-EcoTurn』シリーズは、標準サイズのインサートを小型化したことで、インサート単価を低く抑えることができるというメリットがある。小型化といっても、標準サイズと同等のインサート厚みを維持しており、耐欠損性の高さはもちろん、特に切込み3mmまでの領域で同等の切削性能を確保することができる優れものだ。
単価の低減&条件の見直しで大幅改善を達成
結果は予想以上のものとなった。
今回の改善ポイント
-
『ISO-EcoTurn』シリーズへの切り替えで、インサート単価低減
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条件の見直しも行ったことで、加工時間が515秒→412秒へ大幅短縮
それは、株式会社オカムラで行われている改善活動事例発表会で、優秀賞に選ばれたことだった。ここにも例の図面資料が活きたとの話を聞き、二度嬉しい経験となった。現在は、今年度の品質目標を達成できる要として、クイックチェンジによる生産性および品質向上できるポリゴンカップリングツーリングシステム『TungCap』の提案を進めているところである。製造業の生産現場は日々変化し、様々な外的要因により他社や他業種との競争に打ち勝つことが求められる。お客様の競争力UPに寄与できるセールスとして、今後も新製品の提案や加工工程の改善に尽力していきたい。
今回ご紹介した製品はこちら
外径・内径加工
ISO-EcoTurn(ISO・エコ・ターン)
小型でも変わらない高い切削性能
サイズを小さくし、標準サイズインサートと同等の切削性能を持つインサート
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