これは、タンガロイの営業担当がお客様とともに歩んだ成功への道である。
寿命アップと加工面品位向上
取材協力
ニシジマ精機株式会社
タンガロイ営業担当
林 浩之Hiroyuki Hayashi
- 出身
- 大阪府
- 社歴
- 中途入社 4年目
- 趣味など
- 好きなスポーツは野球
もともと商社で働いていたが、より専門的な知見をもってお客様に貢献したいという思いから、タンガロイに入社。
ステンレス鋼加工における、寿命アップ+加工面品位向上
2019年夏のこと。
日に日に暑さが厳しくなってくる中、
私はニシジマ精機株式会社様から新たな相談を受けていた。
ニシジマ精機株式会社様は、製鉄関係機械の部品加工、組立を主力に、一般産業機械・半導体装置部品・船舶部品の加工を得意としている。
製缶⇒加工⇒組立⇒塗装⇒メンテナンスまですべて自社で対応され、高い品質の製品をお客様に提供している。
そんなニシジマ精機株式会社様には、今までも様々なタンガロイ製品を提案、採用いただいてきた。
今回のミッションは、ある部品の寿命アップ+加工面品位向上だ。
「現状品でステンレス鋼を削ると、すぐ欠けてしまい工具費が高くなってしまう。それと加工面が白く濁ってしまう。
もっと光沢を出したいんだけど…。」
現状品は片面仕様インサートで、切れ味は良いが刃先強度が少し弱い印象だった。
実際に、すぐに欠けてしまうため、工具費も高くなっているとのことだ。
そこで、インサートの寿命アップと加工面粗さ向上の2つから工具を選ぶことにした。
ちょうど同じタイミングで夏のキャンペーンを実施していたこともあり、まずはDoForce-Triに目を付けた。
「結果的にこれが最良の選択だった」
切れ味・加工面品位向上・コストダウンを一挙にかなえるDoForce-Tri
DoForce-Triは、両面仕様の高精度直角肩加工用カッタで、経済性の良さを売りにしている。
通常、両面使いのインサートは片面に比べ、刃先強度は勝るが切れ味は劣る。
しかしこの製品は、インサートについた独自の曲線インクリネーションによって、低切込み領域ではポジカッタ同等の切削抵抗を実現するため、抜群の切れ味を誇る。
また、コーナ数もUPするので、コストダウンにもつながると考えた。
さらに、さらい刃付きで高精度な加工に向いているG級インサートを選択することで、加工面品位の向上も見込めた。
まさにいいこと尽くめだ。
結果は想像以上だった。
今回の改善ポイント
-
寿命UP +加工面粗さ向上に成功
- 溶着のひどかった現状品に比べ、DoForce-Triは欠損することなく正常摩耗。
- 寿命は従来の約150%UPを実現した。
- また加工面も白く濁らず、最後まで綺麗に仕上がった。
-
コスト削減達成
- コーナ数が4から6にアップしたことで、コスト削減にもつながった。
実は今までは、提案をさせていただいてもなかなか結果が出ず、次の一手、また次の一手という形で、文字通り試行錯誤してきた。
だから今回の一発改善は、シンプルに嬉しかった。
ニシジマ精機株式会社様にご満足いただけたこと。
そして役に立てたという実感が、なにより心地よい。
さらに嬉しい誤算が一つ。
ニシジマ精機株式会社様が、他の同業者の方々に情報を共有してくださったことで、 他のお客様からもDoForce-Triを採用いただけたのだ。
自分たちの製品によってお客様の生産性があがり、ひいては日本のモノづくりに少しでも貢献ができる。
これからもお客様の力になれるよう、邁進していきたい。
今回ご紹介した製品はこちら
肩削り加工
DoForce-Tri(ドゥー・フォース・トライ)
三角形両面仕様インサートを採用した高精度直角肩加工用カッタ
好評発売中の Tung-Tri シリーズをベースに両面インサートを開発し、さらに経済性を向上