長物ワークのねじ切り加工時のセンタ使用のコツ!

長物ワークの精密加工は、その固有の課題から、製造業において常に難しいとされてきました。特にねじ切り加工では、加工物の安定性と精度が非常に重要です。そのため長物のねじ切り加工において高い精度と加工能率を実現するためには、センタの使用が有効となります。本記事では、ねじ切り加工におけるセンタの重要性と、使用方法や適切な工具選択について解説します。

本記事のポイント
  • 長物ねじ切り加工におけるセンタ使用の重要性
  • センタの種類と適切な選択方法
  • 適切なセンタと工具の選択

長物ワークのねじ切り加工は難しい

長物ワークのねじ切り加工には、特有の難しさがあります。

  • 振動の問題

長物ワークは、加工中に振動しやすい特性があります。この振動は、加工面の仕上がりに悪影響を及ぼし、ねじ山の不均一や精度の低下を引き起こす可能性があります。

  • 加工精度の維持

長いワークの場合、中央部分のたわみやねじれが生じやすく、これが加工精度に影響します。特に、ねじ切り加工では、ねじ山のピッチや形状が正確でなければならないため、この問題はより顕著になります。

  • ツールとの干渉

長物ワークを加工する際には、工具やマシンの構成部品との干渉に注意する必要があります。ねじ切り工具がワークやマシンの固定部に干渉してしまうと、工具の破損や不良品の発生につながります。

ねじ切り加工におけるセンタの重要性

長物ワークにおける振動や加工精度の問題を解決するにはセンタの使用が有効です。

センタは、工作機械において加工物を正確に位置決めし、安定させるために使用される装置です。ねじ切り加工においてセンタを使用することで、ワークの加工中の振動を抑制し、加工精度を大幅に向上させることができます。

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センタの種類と選択

センタの種類と選択 ねじ切り加工に使用されるセンタには、主にライブセンタとデッドセンタの二種類があります。

ライブセンタは回転する機構を持ち、回転するワークを保持することができます。旋盤のねじ切り加工で主に使用されるのはライブセンタとなります。

一方、デッドセンタは回転機能はなく、加工物を支える役割に特化しています。マシニングセンタでの加工でよく用いられます。

センタの使用方法

センタを使用する際には、以下のポイントに注意してください。

  • センタと加工物の正確なアライメント

センタを加工物の中心線に合わせ、加工物が機械の中心軸と一致するようにします。

  • 適切な圧力で固定

センタによって加工物をしっかりと固定してください。一方でワークを変形させないように適切な圧力で固定してください。

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センタとねじ切り工具の選定

高能率なねじ切り加工を行うためには、適切なセンタと工具の選択が必要です。ねじ先端の加工において、工具とセンタが干渉してしまう際には以下の方法が効果的です。

1. 30°の細いセンタを使う。
2. センタを退避させてねじ加工する。
3. 別工程で加工する
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また、当社のねじ切り工具TetraMiniCutは、センタとの接近性に優れています。

M16×1においてセンタを退避させずに一発加工が可能です。
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まとめ

長物のねじ切り加工におけるセンタの使用は、加工精度や加工能率の向上に寄与します。適切なセンタ・工具を使用することで、ねじ切り加工の品質を格段に向上させることができます。

また、当社のねじ切り工具TetraMiniCutは、センタとの接近性に優れ、高精度なねじ切り加工が可能です。ぜひこちらもご検討ください。

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