ねじ加工時に発生するバリの種類と対策

ねじ加工は、製造業において不可欠な工程の一つです。しかし、ねじ加工後に残るバリは製品の品質に影響を及ぼし、さらには組立や機能にも悪影響を及ぼす可能性があります。この記事では、ねじのバリに焦点を当て、バリ取り対策の方法についてご紹介します。

本記事のポイント
  • ねじ加工時に発生するバリの種類と対策がわかる

ねじのバリについて

ねじ加工では、必ずと言っていいほどバリが発生します。バリが発生するとねじゲージを通らなくなったり、ねじがはまらなくなってしまいます。
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ねじ加工時に発生するバリの種類

ねじ加工では、以下の二つの場所でバリが発生します。

①完全ねじ部のバリ

ねじ山の頂点において発生するバリです。普通刃インサートを使用してねじ切り加工を行う場合はほぼ必ず発生します。

②不完全ねじ部のバリ

ねじ先端において発生するバリです。ねじ加工の最終山において完全なねじ山とならなかった部分のバリを指します。こちらはねじ切りインサートの形状にかかわらず発生します。

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完全ねじ部のバリ対策

完全ねじ部でのバリを効果的に処理する方法として、さらい刃インサートの使用が推奨されます。

さらい刃つきインサートを使用することで、ねじ加工の際に発生するバリを最小限に抑えることが可能です。
この種のインサートは、さらい刃が切削時にねじ山頂点の微細なバリを取り除く設計となっており、仕上がりの品質を向上させます。

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また、ねじ切り加工後にねじ山の先端をゼロカット(ねじ外径と同じ径)で切削することも効果的です。

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不完全ねじ部のバリ取り方法

不完全ねじ部でのバリは、さらい刃付インサートを使用しても発生してしまいます。
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不完全ねじ部でのバリを除去するには、ISO工具を用いて別工程で加工するというのが対策となります。
また必ず切削方向は出口バリを防ぐために、ねじ山側から工具を送ることが重要です。
切込みは 0.1mm、送りは0.1mm/revで加工してください。

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以下のように外径に向かって面取り加工を行うと、 60 °のねじ溝を塞ぐようなバリが発生するため不適切となります。

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まとめ

この記事では、ねじバリの種類と対策についてご紹介しました。

  • 完全ねじ部のバリ対策:さらい刃インサートを使用してねじ切り加工する
  • 不完全ねじ部のバリ除去方法:ISOインサートを用いて別工程でねじ山から先端にかけて削る

という2点でバリ対策をしていただけますと効果的です。

ねじ加工時に発生するバリは製品の品質に大きな影響を与えるため、適切な対策が必要です。完全ねじ部と不完全ねじ部の両方に対する効果的なバリ対策を行うことで、最終製品の品質を向上させることができます。

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