円弧切れ刃を持つ“バレルヘッド”は三次元曲面の多軸加工に最適!
株式会社タンガロイ(社長:木下聡、本社:福島県いわき市好間工業団地11-1)は、ヘッド交換式エンドミル『TungMeister』(タング・マイスター)シリーズに、円弧切れ刃を持ち三次元曲面加工に適した “バレルヘッド”VBO形とVBN形を追加し、2021年2月19日より全国で発売を開始します。
製品情報
■背景と特長
従来、5軸加工機での航空機部品や金型等、三次元曲面の倣い加工には、ボールエンドミルを使用するのが一般的でした。しかし、形状が複雑になるほど小径工具を使用する必要があり、このため加工面粗さを良くする(カスプ高さを小さくする)ためにはピックフィードを小さくしなければならず、その結果加工時間が増大するという問題が生じます。
これに対し、大きな曲率半径の円弧切れ刃を持ち“樽(バレル)”のような形状の工具「バレルヘッド」を使用すると、ピックフィードを大きくしてパス数を減らしても、カスプ高さが変わらず加工面品位を維持できます。また、常に工具の外周部分で加工するので実切削速度が上がり、切れ刃の摩耗抑制にも有効で工具寿命の改善も期待できます。
今回、VBO形とVBN形のバレルヘッドを発売します。主に金型等の一般的な三次元形状加工に適したVBO形ヘッドにはショートタイプとロングタイプの2種類を設定。ショートタイプは円弧の曲率半径がやや小さく、中荒~中仕上げ加工に適しています。また、曲率半径が大きめのロングタイプは複雑な三次元曲面の仕上げ加工に最適です。一方、VBN形ヘッドは、航空機部品のインペラやブリスク、ブレード等の翼面加工用に特化した切れ刃設計で、これらの部品での中荒加工工程を省略できるので、より高い生産性を実現します。
これらすべてのバレルヘッドには、抜群の耐摩耗性を誇るAH715材種を設定。特に鋼、耐熱合金の加工において安定した寿命性能を発揮します。
■『TungMeister』の特長
- 13,000通り以上の組み合わせで、最適な工具をあなたに
- スクエアタイプから、ボールエンドミルタイプ、サイドカッタタイプなど、様々な用途の加工ヘッドを豊富に設定。さらにシャンク径、突出し長さ、材質など幅広いシャンクシリーズとの組み合わせが可能で、その数13,000通り以上! この中からあなたの加工にぴったりな工具を選択できます。
- 工具交換わずか1分。段取り時間を大幅短縮
- ソリッドエンドミルと比べ、工具交換時間はおよそ1/10。 機械のダウンタイムを劇的に短縮します。 また、繰り返し精度も高く、交換後の高さ調整もほとんど必要ないので、機上での工具交換も可能です。
■主な形番、標準価格
VBN100L15.0R450-6S06AH715 | 14,000円(税込み15,400円) |
VBO100L15.0R850-5S06AH715 | 15,000円(税込み16,500円) |
VBO100L08.0R250-4S06AH715 | 10,000円(税込み11,000円) |
計9アイテム