ワークへの切りくず絡みを防ぎ、生産性を向上
株式会社タンガロイ(社長:木下聡、本社:福島県いわき市好間工業団地11-1)は、自動盤向けヘッド交換式工具『ModuMiniTurn(モジュ・ミニ・ターン)』に切りくずトラブルを劇的に解消するY軸加工用ヘッドを新たに設定し、2021年9月13日より全国で発売を開始します。
製品情報
■概要
『ModuMiniTurn』は、独自のカップリングによって高い繰り返し精度を実現している自動盤用ヘッド交換式工具シリーズです。ヘッド脱着時の繰り返し刃先位置の精度は5μm以下を誇り、インサート交換や段取り替えによるダウンタイムを大幅に削減できます。
この度、『ModuMiniTurn』シリーズに切りくずトラブルを劇的に解消するY軸加工用ヘッドを新たに追加します。
縦型くし刃刃物台の自動盤加工では、基本的にワークの上方に切れ刃があり、加工時に切りくずはワークの外周に沿って落下します。そのため、流れ型の切りくずではワークに巻き付いたり、工具とワークの間に滞留して加工面を傷つける等のトラブルが発生します。
新しいY軸加工用ヘッドでは、切れ刃がワークの側面に位置し、すくい面が下を向いているので切りくずはワークに絡むことなく、下方へ落下します。これによって切りくずトラブルが減り、生産性が大幅に向上します。
また、切削抵抗の主分力方向が工具の長手方向と一致していることから、工具剛性が高くなるためびびりに強く、負荷の大きな加工でも高い安定性を示します。
さらに、『ModuMiniTurn』のY軸加工用ヘッドは、他社のY軸加工用工具に比べてヘッド周りがコンパクトで、刃物台の隣接した位置にY軸加工用工具同士をセットすることも可能です。(注意:隣接させる場合には、一定の条件がありますので、ご注意ください。)
今回のシリーズでは、外径加工用の他、『TetraMiniCut(テトラ・ミニ・カット)』用インサートを用いた溝入れ・ねじ切り用ヘッドもラインナップ。さらに、切れ刃に直接切削油を供給できる内部給油仕様も設定していますので、様々な加工形態でご使用いただけます。
■『ModuMiniTurn』の特長
- 高い繰り返し精度を実現
- 独自に開発したカップリングにより、ヘッドを脱着した際の刃先位置は5μm以下の精度を実現。高い繰り返し精度で、工具交換時間を大幅に削減できます。
- 内部給油タイプも選択可能
- 切れ刃に直接切削油を供給できる内部給油仕様も設定。切りくずトラブルが起きやすい難削材加工においても、安定的な加工を実現できます。
■主な形番、標準価格
QC12-JSDJ2CR11-Y | 20,200円(税込み22,220円) |
QC12-STCR18-Y-CHP | 30,600円(税込み33,660円) |
計12アイテム