株式会社タンガロイ(社長:木下聡、本社:福島県いわき市好間工業団地11-1)は、溝入れ加工用刃先交換式工具『TungCut』に、外部給油仕様の端面溝入れ用アダプタおよび32角シャンクを新たに追加し、2025年10月14日より全国で発売を開始します。

加工課題やマーケットの状況
これまで、TungModularSystemの端面溝入れ用アダプタには内部給油仕様しかなく、外部給油で加工を行うユーザーにとっては、導入時に設備の追加や変更が必要となり、コスト面でのハードルがありました。また、32角シャンク仕様は特殊対応となっていたため、32角機を使用する現場では対応が難しく、導入が進みにくい状況でした。こうした課題により、TungCut初期仕様を継続使用しているユーザーも多く、市場では柔軟かつ経済的なソリューションが求められていました。
製品概要
TungCutは、溝入れ・突切り加工に対応した高剛性工具シリーズです。高送りでも優れた加工面品位を実現し、幅広いワーク形状や加工条件に対応。安定した切りくず処理性と高精度な加工を両立します。

製品の特長と便益
特長1:外部給油仕様端面アダプタの拡充により、切りくず処理性が向上
- 外部給油仕様の端面アダプタを追加することで、切りくずが伸びやすい端面溝入れ加工においても、切りくず絡みのリスクを大幅に低減。
- 内部給油アダプタを外部給油で使用した際に発生していた、クーラント穴への切りくず侵入を防止。
- 外部給油ユーザーのニーズに応え、より安定した加工環境を提供。
特長2:TungModularSystemの高剛性クランプ機構による安定加工
- 新設計のクランプ機構によりアダプタ剛性が向上し、振動やたわみを抑制。
- 高剛性によって工具寿命の延長と加工面品位の向上を実現。
- 共通シャンク設計により、内部給油・外部給油どちらのアダプタでも同一シャンクが使用可能。
特長3:32角シャンクの追加で大型旋盤への対応力を強化
- 大型ワーク加工に多く使用される32角シャンクを標準ラインアップに追加。
- 治具を使わずに旋盤に直接固定でき、段取り時間を短縮。
- 多様な機械環境に対応し、ユーザーの利便性を向上。
