株式会社タンガロイ(社長:木下聡、本社:福島県いわき市好間工業団地11-1)は、高精度スレッドミル工具『ThreadMilling』SolidThreadに、切削抵抗を低減し安定性と工具寿命を向上させるステップリリース仕様を新たに拡充し、2025年12月1日より全国で発売を開始します。

加工課題やマーケットの状況
近年、航空機・医療・自動車部品・金型など、さまざまな分野で高強度材料や耐熱合金の採用が進んでいます。これらの材料は高い性能を実現する一方、被削性が低く、ねじ切り加工では切りくずの絡みやタップ折損といったトラブルを引き起こしやすいという課題があります。そのため、より安定した加工と高い信頼性を求めて、スレッドミルによるねじ加工への移行が加速しています。市場では、加工時間の短縮や工具寿命の延長など、生産効率を高めるソリューションへのニーズが一層高まっています。
製品概要
ThreadMillingは、CNCマシニングセンタによる高精度な内径ねじ切り加工を実現するねじ切り工具です。ヘリカル補間を活用し、右ねじ・左ねじの両方に対応。摩耗による偏りを抑え、安定したねじ山形成が可能です。多様な被削材やねじ仕様に対応し、高精度・高効率なねじ加工をサポートします。

製品の特長と便益
特長1:低抵抗設計による加工安定性の向上
・ねじ山間にスペースを設けたステップリリース仕様により、切削抵抗を大幅に低減。
・低抵抗化により、工具たわみを抑制し、ねじ精度の安定化に寄与。
・切削負荷の分散により、工具寿命の延長と加工面品質の向上を実現。
特長2:高能率加工を可能にするバランス設計
・長刃タイプの高能率性と短刃タイプの低抵抗性を融合した新設計。
・切削条件の自由度が高く、幅広い被削材や加工条件に対応。
・高送り条件でも安定した切削が可能で、サイクルタイム短縮に貢献。
特長3:高精度ねじ加工の実現
・工具剛性の最適化により、ねじ形状の寸法精度を確保。
・加工中の振動を抑え、仕上がり面の均一性を向上。
・高精度なねじ加工を安定的に行うことで、後工程の負担を軽減。
