株式会社タンガロイ(社長:木下聡、本社:福島県いわき市好間工業団地11-1)は、高硬度鋼や精密部品の仕上げ加工に対応する旋削加工用インサート『Hardbreaker Series(ハードブレーカ・シリーズ)』に、ノーズR0.2のHPチップブレーカを追加し、BXA20材種を新たに設定して2025年9月1日より全国で発売を開始します。

加工課題やマーケットの状況
自動車部品や精密機械部品の加工では、近年ますます高精度化が求められ、特に高硬度鋼に対する小さな隅R指定の仕上げ加工が増加しています。しかし、これまでノーズR0.2に対応したブレーカ付きCBNインサートが存在せず、切りくず処理が困難で、生産性や工具寿命に課題がありました。このようなニーズに応えるため、加工現場ではより精密で安定した切削性能が求められています。
製品概要
焼入れ鋼や高硬度材の加工に最適なHardbreaker Seriesは、優れた切りくず処理性と耐摩耗性を兼ね備えたCBNインサートシリーズです。三次元ブレーカ設計により、内外径の幅広い加工に対応し、高精度かつ安定した仕上げを実現します。

製品の特長と便益
特長1:切りくず処理性能の向上と安定性
・二段ブレーカ突起構造により、低切込み(ap)領域でも切りくずを確実に処理
・第一突起が刃先直近で切りくずを初期処理し、加工初期から安定した切りくず排出を実現
・第二突起が第一突起の摩耗や切りくずの変化に対応し、加工が進んでも切りくず処理性能を維持
特長2:微細加工に適したノーズR0.2の追加
・HPチップブレーカにノーズR0.2を拡充し、より小径・高精度な加工に対応
・小さな切込み量でも安定した切削が可能で、精密部品加工に最適
特長3:バランスに優れた材種BXA20の採用
・耐摩耗性と耐欠損性のバランスに優れたBXA20材種を採用
・長寿命化と安定加工を両立し、生産効率の向上に貢献
・幅広い被削材に対応可能で、汎用性の高い選定が可能
切削性能

成功事例
工具寿命の改善
HPチップブレーカを搭載したBXA20インサートは、優れた切りくず処理を可能にし、他社のノンコートCBNインサートと比較して工具寿命を4.5倍向上させました。
産業 | 一般機械部品 |
加工部品 | スリーブ |
ISOコード | H – 高硬度材 |
被削材 | SKH40 |
工作機械 | CNC旋盤 |
加工分類 | 旋削 |
加工形態 | 外径旋削 |
製品名 | BXA20 |
TSR No. | 5356T |
