株式会社タンガロイ（社長：木下聡、本社：福島県いわき市好間工業団地11-1）は、ヘッド交換式ドリル『DrillForce-Meister』SMCヘッドにø20～25.9mmを追加し、建機・自動車・建築分野での下穴不要・高精度かつ長寿命な深穴加工を可能とする新ラインアップを2025年7月28日より全国で発売開始します。
加工課題やマーケットの状況
建築構造用鋼材や建設機械、自動車、金型、船舶など、多様な分野で使用される部品では、ø20～25mmクラスの深穴加工が求められる場面が増えています。しかし、従来の加工方法では下穴加工が必要で、リードタイムの延長や工具コストの増加が課題となっていました。さらに、加工中にドリルヘッドが緩むことで、加工の安定性や仕上がり品質に悪影響を及ぼすケースもありました。こうした課題に対応する製品が強く求められています。
製品概要
DrillForce-Meisterは、大径穴あけ加工に特化したヘッド交換式ドリルです。独自のクランプ機構と2枚刃設計により、高い穴精度と生産性を実現。ヘッド交換も簡単で、工具寿命の延長にも貢献します。
製品の特長と便益
特長1：高精度・高効率な深穴加工を実現
- 8×Dの長突出しでも下穴加工が不要なため、一発で深穴加工が可能
- リードタイムの短縮と工具交換回数の削減により、生産性が向上
- 工具費の大幅な削減にも貢献し、コストパフォーマンスを最大化
特長2：優れた切削性能と長寿命を両立
- 肩面取り形状により切削時のチッピングを抑制し、加工面のバリを低減
- 専用PVDコーティング「AH9130」により、P材・K材に対して高い耐摩耗性を発揮
- 長時間の安定加工が可能になり、工具寿命を延ばすことで交換頻度を低減
特長3：使い勝手と互換性の高さ
- ねじ止め式クランプ機構により、加工中のヘッド緩みを防止
- ヘッド交換時にねじを完全に外す必要がなく、段取り時間を短縮
- 既存のDrillForce-Meisterボディと互換性があり、工具在庫の集約化が可能
切削性能
長突出し＆ガイド穴無し安定加工 (SMCヘッド)
| ドリル | TIS260F32-8 |
| ドリルヘッド | SMC260 |
| 材種 | AH9130 |
| 被削材 | FCD600 |
| 切削速度 | Vc = 80 m/min |
| 送り | f = 0.25 mm/rev |
| 穴深さ | H = 150 mm |
| 穴タイプ | 貫通穴 |
| 切削油 | 湿式 |
成功事例
生産性向上
DrillForce-Meister SMCヘッドによる優れた進入安定性と極めて剛性の高いドリル設計のおかげで、生産性が1.9倍向上した。 さまざまなワーク形状や治具があったが、長いオーバーハングで加工できることで、ツーリングを統一できた。
| 産業 | 重工業 |
| 加工部品 | 機械部品 |
| ISOコード |  K-鋳鉄 |
| 被削材 | FCD600 |
| 工作機械 | 大型横型マシニングセンタ（#50、HSK100） |
| 加工分類 | 穴あけ |
| 加工形態 | 穴あけ |
| 製品名 | DrillForce-Meister |
| TSR No. | 5275D |
