株式会社タンガロイ(社長:木下聡、本社:福島県いわき市好間工業団地11-1)は、アルミや非鉄金属加工向け高性能カッタ『TungAluMill』に、工具の自由度を高めるモジュラヘッドタイプを新たに追加し、2024年12月9日より全国で発売を開始します。
加工課題やマーケットの状況
アルミや非鉄金属の加工は、航空機やEV、自動車、半導体製造装置といった先端分野でますます需要が高まっています。しかし、複雑な形状の部品加工では、工具とワークの干渉が起こりやすく、さらに長突き出しが必要な場合には加工課題が一層増大します。こうした状況では、柔軟なツーリング対応が求められるため、モジュラヘッドタイプが注目されています。
モジュラヘッドを採用することで、様々なシャンクと組み合わせが可能となり、加工の自由度が向上します。また、特に長い突き出しが必要な場合には、超硬シャンクとの組み合わせにより工具剛性を高め、びびりの抑制が可能です。これにより、高速切削や高品質な加工が実現し、工具寿命の延長も期待できます。これらの特長が、今日の市場ニーズに応える重要なポイントとなっています。
製品概要
TungAluMillは、アルミニウム合金の高効率加工に特化したエンドミルです。独自の刃先設計により、優れた切削性能と高い仕上げ品質を実現。
製品の特長と便益
特長 3: 幅広い加工形態に対応可能
– アルミ・非鉄材料部品の形状加工において、高能率の加工が可能
– RE = 0.4 – 5 mm の10 種類のコーナ半径を標準設定
– モジュラーカッターとTungFlexツーリングシステムを組み合わせることで、柔軟な工具長の延長を容易に実現
切削性能
A5052(アルミニウム合金)における表面粗さの比較
カッター | TPXV16M050B22.0R04 (DC = 50 mm, CICT = 4) |
インサート | XVCT160508PEFR-AM TH10 |
被削材 | A5052 |
切削速度 | Vc = 1000 m/min |
刃当たりの送り | fz = 0.16 mm/t |
切込み深さ | ap = 0.5 mm |
切削幅 | ae = 35 mm |
クーラント | 湿式 |
使用機械 | 立形マシニングセンタ, BT50 |
ADC12(ダイカストアルミニウム)における表面粗さの比較
カッター | TPXV16M032B22.0R03 (DC = 32 mm, CICT = 3) |
インサート | XVCT160524PEFR-AM TH10 |
被削材 | ADC12 |
切削速度 | Vc = 1155 m/min |
刃当たり送り | fz = 0.17 mm/t |
切込み深さ | ap = 3 mm |
切削幅 | ae = 22 mm |
クーラント | 湿式 |
使用機械 | 立形マシニングセンタ, BT50 |
成功事例
工具寿命の改善
鋭利な切れ刃は切削抵抗を大幅に低減し、工具寿命の延長を実現する。
業界 | 航空宇宙 |
部品 | 航空機部品 |
材料 ISO コード | N – 非鉄金属 |
機械(スピンドルタイプ) | 立形マシニングセンタ 大型 (#50, HSK100) |
工具ファミリー | フライス加工 |
工具カテゴリ | ポケット加工 |
製品名 | TungAluMill |
TSR 番号 | 5069M |