TetraMini-Cut 3次元ブレーカ付きCBNインサート TCX発売

株式会社タンガロイ(社長:木下聡、本社:福島県いわき市好間工業団地11-1)は、小型部品加工用刃先交換式工具『TetraMini-Cut』に、高精度・高安定加工を実現する3次元ブレーカ付きCBNインサート「TCXタイプ」を追加し、2025年10月20日より全国で発売を開始します。

加工課題やマーケットの状況

ギヤやシャフトなどの焼入れ鋼部品における浅溝拡幅加工では、加工精度と安定性の確保が大きな課題となっています。特に、突き出し長の長い工具を使用すると、たわみによって溝幅が狙い通りに仕上がらず、品質にばらつきが生じるケースが多く見られます。さらに、従来の他社製品ではブレーカ付きCBNインサートの選択肢がなく、切りくずの排出不良によるトラブルが発生しやすい状況でした。こうした課題に対応する新たなソリューションが求められています。

製品概要

TetraMini-CutとTetraForce-Cutは、タンガロイが提供する高精度な溝入れ・突切り用工具です。小型部品から深溝加工まで幅広く対応し、4コーナー仕様で経済性も抜群。高能率・安定加工を実現します。

製品の特長と便益

特長1:3次元ブレーカによる切りくず処理性の向上
・TungCut-CBN STXと同じ3次元ブレーカを採用し、切りくず排出性を大幅に改善
・切りくずの絡まりや詰まりを防止し、加工中のトラブルを低減
・安定した切削環境を実現し、無人運転や自動化ラインにも対応可能

 

特長2:工具たわみの抑制による高精度加工
・溝拡幅加工時の工具たわみを最小限に抑制
・刃先位置の精度が向上し、寸法精度の高い加工が可能
・高硬度材や難削材においても安定した加工品質を維持

 

特長3:豊富なラインアップと独自サイズの展開
・CW = 1 〜 3 mmまでの6種類をラインアップし、多様な加工ニーズに対応
・他社にないCW = 1 mmを新たに設定し、微細溝加工にも対応可能
・TungCutでは対応できなかった狭幅加工領域をカバーし、適用範囲を拡大

切削性能

ホルダ STCL2525Z18
インサート 1QP-TCX18L200-020 BX360
被削材 SCM415H (61HRC)
切削速度 Vc = 100 m/min
送り f = 0.05 mm/rev
切込み ae = 0.2 mm
溝深さ 3.5 mm
加工形態 外径溝拡幅加工
切削油 湿式

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