株式会社タンガロイ(社長:木下聡、本社:福島県いわき市好間工業団地11-1)は、耐熱合金などの難削材加工に対応する旋削用インサート『AH8000シリーズ』に、優れた耐摩耗性と長寿命を誇るAH8015材種のISOインサートを143アイテム追加し、2025年8月18日より全国で発売を開始します。

加工課題やマーケットの状況
耐熱合金の加工は、航空・造船・自動車など多様な分野で求められる一方で、高温環境下でも安定した性能を発揮する工具が必要とされます。特に、シャフトやターボチャージャー、シリンダーカバーなどの部品加工では、耐摩耗性と信頼性が重要です。しかし、これまでのAH8015材種では一部のチップブレーカで標準アイテムが用意されておらず、導入を断念するケースも見られました。こうした現場のニーズに応えるため、ラインナップの拡充が強く求められています。
製品概要
耐熱合金などの難削材加工に特化したAH8000シリーズは、世界初の高アルミ含有PVDコーティングにより、耐摩耗性と耐欠損性を両立。過酷な条件下でも長寿命と高い加工安定性を実現します。
製品の特長と便益
特長1:高Al積層被膜による優れた耐摩耗性と長寿命
– AH8015は高アルミニウム含有の積層被膜を採用
– この被膜により被膜硬度が大幅に向上し、工具の摩耗を抑制
– 微小クラックの進展も効果的に抑えることで、加工中の突発的な破損を防止し、安定した長寿命を実現
特長2:幅広い切削条件に対応する切りくず処理性と加工安定性
– 豊富なチップブレーカーラインナップにより、多様な切削条件に柔軟に対応
– 耐熱合金など難削材の加工でも、切りくず排出性が高く、トラブルを低減
– 加工中の負荷変動を抑え、工具寿命と加工品質の安定化に貢献