株式会社タンガロイ(社長:木下聡、本社:福島県いわき市好間工業団地11-1)は、超多刃カッタ『TungSpeed-Mill』シリーズに小径超多刃カッタと鋼製軽量ボアタイプカッタを拡充し、2024年11月5日より全国で発売を開始します。ø40からø63までの小径超多刃設計により、生産性が向上します。また軽量化されたø100,125鋼製ボディは小型機械にも対応、幅広い加工ニーズに応える高効率・高精度なソリューションを提供します。
加工課題やマーケットの状況
近年、自動車産業や一般産業機械の分野では、加工速度と精度の向上が求められており、特にバルブボディやアルミ合金製ケース、空圧機器などのケース部品の加工において効率性が重要視されています。しかし、従来の小径カッタでは刃数が少ないため、高能率な加工が難しいという課題がありました。さらに、BT30機械を使用する際には工具の重量制限があり、大径カッタを使用できないことがしばしば問題となっています。また、軽量カッタでアルミ製ボディを採用している場合、剛性や強度が鋼製ボディに比べて劣るという課題もあります。これらの問題に対応するため、より効率的で軽量かつ強度を兼ね備えたカッタが求められています。
製品概要
TungSpeed-Millは、航空機や自動車部品、電子機器の筐体など、アルミ部品加工に最適な高効率工具です。直径40mmから160mmのサイズで提供され、最大34枚の刃を備えており、切削速度3,000 m/min以上でアルミニウム合金や非鉄金属の加工が可能です。
製品の特長と便益
特長1:超多刃仕様の小径カッタ
- ø40(z=8), ø50(z=10), ø63(z=14)の超多刃設計により、加工効率が大幅に向上します。
- 多刃カッタを使用することで、加工時間が短縮され、生産性が向上します。
- 刃数が多いことにより、切削抵抗が分散され、より安定した加工が可能です。
特長2:軽量化された鋼製ボディ
- 独自の軽量化デザインにより、強度・剛性を維持しつつ、従来のカッタよりも軽量化されています。
- 軽量ボディにより、BT30などの小型機械でも問題なく使用できるため、幅広い機械での対応が可能です。
- BT30小型機械のATC制限であるツーリング重量(アーバー込み)である3kg以下を達成。
成功事例
加工能率の改善
TungSpeed-Mill は、多刃設計により荒加工で1.5倍、仕上げ加工で2.0倍の能率を達成した。 TungSpeed-Millは20,000個加工してもバリが発生せず、手作業によるバリ取りが不要となり、高い評価を得た。
産業 | 自動車 |
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加工部品 | タイミングチェーンケース |
ISOコード | – 非鉄金属 |
被削材 | ADC12 |
工作機械(スピンドルタイプ) | 小型縦型マシニングセンタ(#30、HSK40) |
加工分類 | 転削 |
加工形態 | 平面加工 |
製品名 | TungSpeed-Mill (TPYD, EPYD) |
TSR No. | 5066M |