マーケティング本部 プロダクトグループ ローテティングツール担当 Oさん

多様なキャリアで得た多角的な視点で世界のものづくりを一歩先に進める

  • マーケティング本部 プロダクトグループ
    ローテティングツール担当
  • 2012年入社 / 工学部機械工学科
  • Oさん
※所属部署・役職・インタビュー内容は取材時点でのものです

Career

お客様の要望に合わせた特殊品の設計を行う工具設計部にてキャリアをスタート。工具開発部、イスラエルのグループ会社への出向を経て、2020年よりマーケティング本部プロダクトグループドリル担当として、新製品開発における全体設計、販売フォローを行う。

テレビ番組で知ったタンガロイ。開発力に惹かれた

  • 摩耗・摩擦
  • 技術力
  • タンガロイを選んだ理由

大学時代はどのような研究をされていましたか?

専攻は機械工学で、金属被覆(きんぞくひふく)の材料とその摩耗・摩擦について研究していました。摩耗は日常生活で当たり前のように発生しています。例えばタイヤの跡に沿ってへこんだ道路を見ることがあると思いますが、一般的に考えてタイヤよりも硬いアスファルトが削れるのは不思議ですよね。あの現象こそが摩耗・摩擦なんです。どの材料を組み合わせるとどのような摩耗・摩擦が起こるのかといったことを研究していました。

就職活動も摩耗・摩擦を軸に行ったのでしょうか?

そうですね。知識が活かせるところで働きたいとは思っていました。タンガロイを知ったのは某テレビ番組。絶対に穴の開かない材料とどんな穴もあけられるタンガロイ製のドリルを戦わせるものでした。大学で開かれた企業説明会にタンガロイも出展していたので、話を聞いてみることにしました。

どのような印象を受けましたか?

先進的な製品開発や業界一の新製品数など、技術力の高さに惹かれました。また1製品1担当制で、最後まで自分の製品に関われるという点もいちエンジニアとして楽しそうだと感じた部分です。最終的にはタンガロイを含め3社に絞って就職活動を行いました。

Oさん

「10年で4つの部署」
異なる役割から得た視点で、スピード感あふれる開発を行う

  • 多様なキャリア
  • 海外出向
  • 自らの強み

Oさんは多様なキャリアを歩まれていますよね。

そうですね。入社10年で4つの部署を経験しているのは珍しいかもしれません。最初の配属は工具設計部で、お客様の要望に合わせた特殊品の設計を担当しました。お客様が何を望んでいるのか、どのような観点で設計すればいいのかといった基礎的なことやスピード感を学びました。その後工具開発部にて、新製品の開発・評価を行い、海外のグループ会社への出向を経て、2020年からプロダクトグループドリル担当として、市場調査やコンセプト設定、販売フォローまで、新製品に関わる全体設計を行っています。

海外のお客様や現地法人とのやり取りも発生しますか?

そうですね。タンガロイの売り上げの7割弱は海外ですので、必然的にやり取りは多くなります。ほぼ毎日問い合わせが来るので、技術的なサポートをしつつ、各国の市場調査を兼ねてオンライン会議でヒアリングをすることもあります。そこから新製品につながるアイディアが生まれることも多いですね。

本当に多様なお仕事をされているんですね。これまでのキャリアや経験から得た自分の強みは何だと思いますか?

お客様の要望や設計・開発側の視点、さらにそれをビジネス全体として成り立たせる力など、いろいろな立場に立つことができるところでしょうか。いくら素晴らしい企画をたてられても、机上の空論では元も子もありません。それが実現可能かどうか自分で判断できるというのは、大きなアドバンテージだと思っています。

2017年には海外のグループ会社に出向されていますね。

タンガロイでは技術交流を目的に、数年に一度イスラエルにあるグループ会社に人を派遣しているんです。私は6年目の時に選ばれ、転削、旋削、穴あけ工具の設計・開発の基礎を学びました。中でも勉強になったのが失敗への向き合い方です。イスラエルでは、アイディアが浮かべばまずやってみる。そこから得た学びは何にも勝るという考え方です。日本でも「失敗は成功のもと」という言葉がありますが、次から次へとやってみて、たくさんの学びを得る彼らを間近で見たことで、それが腑に落ちましたね。

イスラエル出向中のOさんと同僚

初めての製品開発で特許を取得

  • 心に残っている開発
  • 挑戦したいこと

最も心に残っている仕事を教えてください。

工具開発部にて初めて行った製品開発です。小さな拡充品でしたが、新しい使い方を提案する製品だったため、参考となるデータが全くありませんでした。そこでまずは簡単な試作品を作り評価することにしたんです。それを繰り返し何度目かの分析をしていた際、高速度カメラを使った刃先現象分析で、加工面を綺麗に仕上げるための技術を発見したんです。それを基にデザイン提案を行ったところ、最終的に特許技術として申請することになりました。

工作機械を覗くOさん

努力が実を結びましたね!

売り上げはいまいちでしたが(笑)、自分のアイディアを形にできた記念すべき第一号となりました。この製品は今でも机の上に置き、初心を忘れないようにしています。

今後挑戦したいことはありますか?

タンガロイは超硬工具を日本で初めて開発した歴史と技術のある会社です。市場を知り、お客様を知り、先を読む。業界のリーディングカンパニーとして、世界のものづくりを一歩先に進める製品を送り出していきたいです。

Oさん

Schedule

  1. 出社

  2. コーヒータイム

  3. メールチェック
    おもに海外での技術対応・製品販売のフォローを行う

  4. 企画書の作成
    企画には時間がかかるので数カ月かけて市場調査や製品仕様を考える。社内会議でボツになることもあるが、新たな製品を考える楽しい時間。想像力が必要なので、午前中にやることが多い

  5. 昼食

  6. 国内のものづくりは質の高いサポートが求められる。お客様が直面している技術的課題に向き合い、タンガロイの製品と技術を駆使して問題の解決とさらなるものづくりのレベルアップに貢献することを信条にしている

  7. 新製品PR資料の作成
    お客様目線でわかりやすい販促資料作成を心がけている

  8. タスク管理
    いろいろな仕事があるので、毎日タスク管理をして明日に備える

休日の過ごし方

カメラが趣味なので、休日はもっぱら風景写真を撮りに出かけています。
福島は星空がすてきなので、ドライブがてら山まで行くことも。来年は渓流釣りなのどのアウトドアにも挑戦したいです。

星空公園

求職者に一言

Oさん

仕事は人生の大きな時間を占める非常に重要なものですが、一方で自分に合った、やりがいのある仕事を見つけ出すことはなかなか難しいものです。新しいことに踏み出すときは、恐れを感じることも多いと思います。あまり考えすぎず、まずは動いてみてください。その過程で、自分が何を大切にしたいかおのずと見えてくるはずです。